■ 間欠ワイパーを調整式に改造しよう!
report: 2004/05/05
シティで間欠ワイパーが装着されているのは、確か T1、T2、後期 R、カブ だったと思いますが、この間欠ワイパーは最近のクルマの時間調整式と違い、約 6 秒の 1 ポジション式です。まぁ、間欠ワイパーの付いていないタイプのオーナーからすれば付いているだけでも羨ましいのですが、雨が少ない時や、撥水コーティングをしている場合などは、もっと間欠時間を長くしたいこあると思います。そこで、ノーマルの間欠ワイパーを時間調整式に改造する方法を紹介します。ハンダ付けさえ出来れば比較的簡単に改造できますので、ぜひトライしてみてください!
間欠ワイパーユニットはこれです。ステアリングの右下のヒューズボックスに装着されています。取り外す時は上下の爪をマイナスドライバーなどで広げながら引き抜きます。
ちなみに、左隣がウインカーリレー、その左がフューエルカットリレー、上がエキゾーストセンサー ASSY.、左上がアイドルコントロールユニットです。
間欠ワイパーユニットは、黒い底板の 2 個所の突起でグレーのケースに固定されています。この突起のあたりを、小さなマイナスドライバーなどでこじって分解します。
この R4 が間欠ワイパーの停止時間を決めていますので、これを可変にすれば動作周期を変えることが出来ます。
基板の裏から見ると R4 はここにハンダ付けされています。取り外した R4の抵抗値は 39kΩ です。39kΩ で約 6 秒の動作周期になります。
今回使用した 1 段 3 回路 4 接点のロータリースイッチです。0 が共通端子で 1-2-3-4 がそれぞれのポジションに対応する端子で 4 ポジション。これが 赤、青、緑 の 3 回路入っています。
ツマミを付けた状態で考えると、一番左に回した時に 0-4 間、一番右に回した時に 0-1 間が導通します。入手したスイッチに合わせて接点を確認してください。
このスイッチに合わせて書いた回路図です。配線する時に判りやすい様にスイッチの後ろから見た状態に合わせてあります。つまみを付けて使用する状態で考えますと、一番左に回すと 4、一番右に回すと 1 になります。
各ポジションにおけるおよその動作間隔と下向き矢印間の抵抗値は、
1. 11秒(151kΩ)
2. 8秒( 69kΩ)
3. 6秒( 42kΩ)
4. 5秒( 27kΩ)
となります。
ロータリースイッチに抵抗をマウントするとこのようになります。赤の 0 番の端子は線の中継用に利用しているだけです。
今回は手元にあった 2 芯のシールド線を使って配線してみました。シールドは、線に力がかかった時に赤と白の線が引っ張られないように、後ろのパネルにハンダ付けしました。特にシールドする必要はありませんので、普通に線を 2 本引けば OK です。
線の反対側はグレーのケースに穴を空けて通してから R4 を外したところにハンダ付けします。線はどちらに繋いでも OK です。
こちらも線が引っ張られた時に力が掛からないように線の途中に結び目を付けておきましょう。
あとはロータリースイッチをどこかに固定してツマミをつければ完成です。フォグライトスイッチの左の四角いメクラブタが空いていればここに付けるのが簡単です(写真の状態)。
ターボ車の場合は N/A 車のチョークレバーが付く部分(リアデフロスター SW の右側)がメクラになっていますので、ちょっと線を伸ばしてここに付けるのも良いかもしれません。
今回の配線では、左に回すと動作周期が短く、右に回すと長くなる様になっています。でも、逆に、左に回すと動作周期が長くなり、右に回すと短くなる方が感覚的に合っているという方もいるようです。もし、感覚的に逆でしたら、配線をちょっと工夫すれば対応可能ですので、ご自身で考えてみてください ^^)
また、固定抵抗とロータリースイッチの代わりにボリュームを使用すれば無段調整式にすることも可能です。この場合は回路的な問題から、ボリュームと直列に必ず 10kΩ 以上の抵抗を入れて、ボリュームを絞りきった時に線間が 0Ω にならないようにしてください。また、ボリュームは一般的にあまり多くの抵抗値の物が市販されていませんので、実際に使用するのは 100kΩ か 250kΩ の物になると思います。実験した結果では、内部回路の構成のために、200kΩ あたりから抵抗値を増やしても動作周期はそれ以上長くなりませんでしたので、500kΩ とかは調整範囲が狭くなるだけで使いにくいと思います。
個人的には、毎回動作してから微調整しないとならない無段調整式よりも、決め打ちで同じ周期に設定できるロータリースイッチ式のほうが使いやすいと思うんですけどね ^^)